九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第7回

 硲伊之助(一八九五-一九七七)の古九谷への止むに止まれぬ思いが、九谷吸坂窯になった。  何時、どこでどのような古九谷を見たのか、直接先生に聞いたことはなかったが、戦前か戦後の間もない頃に、東京の美術館か骨董屋で古九谷を […]

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九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第6回

 この春、九谷吸坂窯ではその工房兼住居である萱屋根の修理がなされた。5年前に北側を修理し、今回は南側。太陽の当り具合、樹木の枝の伸び加減、風の吹く方向などによって萱屋根の痛み状態は異なってくる。朝から夕方までお天道さまが […]

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九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第5回

 私が九谷吸坂窯に入門した頃、吸坂手や吸坂焼に使う吸坂釉はほぼ完成していた。吸坂町で採れる赤土と松灰、陶石や陶土などを調合する割合が決まっていたということだが、それには何度かの試験焼を要した。試験と言っても1250度位の […]

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九谷焼美術館 開館15周年特別記念展

現在、加賀市の九谷焼美術館にて『開館15周年特別記念展② 古九谷帰郷 牡丹の大皿に観る「筆の冴え」』が開催中です。 http://www.kutani-mus.jp/ja/ 本展では加賀市所蔵の硲伊之助作品「九谷上絵大皿 […]

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九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第4回

 現在、硲伊之助美術館で展示されている油絵の中で、最も古い作品は「水車小屋(南仏風景)」(1925 年頃 113.6×146.2cm)であり、最も新しい作品は「潮の岬夕照」(1970 年80.3×65.1cm)である。 […]

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九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第3回

 1971年秋に九谷吸坂窯に入門した私だが、この地を初めて訪れたのは、その年の正月明けだった。生れ故郷の九州で正月を過し、いつもは東海道線をまっ直ぐに東京まで行くところを、北陸線に乗り換え、すでに薄暗くなっていた大聖寺駅 […]

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夢レディオVol.48 配布中

夢レディオVol.48 配布中 今号の「夢レディオ編集室 Vol.48」に掲載中の「九谷吸坂窯便り 16」では、現在常設展示中の硲伊之助2作品「南仏風景」「メッシ橋」の解説を行っております。この2作品は今年4月末日までの […]

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新装版 珍品堂主人

2018年1月に井伏鱒二「新装版 珍品堂主人」の増補新版が発売されました。 本作は井伏鱒二と交流のあった硲伊之助が自分の知るエピソードや、骨董品の専門家を紹介するなど作品の材料として使われており、その縁もあり本の表紙には […]

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九谷吸坂窯便り
九谷吸坂窯便り 第2回

 「パオロ君」(油彩80.3×65.1cm)は、1952年(昭和27) 硲伊之助が57才の時の作品です。椅子に腰かけているパオロ君は4才。モデルは動いてはいけない。それは大人でもかなりきついことですが、幼い児であればなお […]

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平成30年度 謹賀新年

謹んで初春のお慶びを申し上げます。 昨年は格別のお引立てを賜り厚く御礼申し上げます。 本年も、より一層のご支援を賜りますよう、硲伊之助美術館一同心よりお願い申し上げます。 平成30年元旦 硲紘一・海部公子

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